夕陽映る 冷たき水面
茜空浮かぶ 白い三日月

忘れないよ 綺麗な笑顔
風にそよぐ髪が 金に輝く

もう笑わない 目ざめない君
最期まで美しく 紅をさす

空へ舞う優しい影
頬を撫でる迷い風
艶(アデ)やかに密やかに
君よ花となれ


そっと淡く 胸に花咲き
髪に添えるのは 白い一輪

海に還る 愛しき姿
風とそよぐ香り 心かすめる

水に包まれ 沈みゆく君
横顔は美しく 花のよう

空へ舞う涙雫
闇に落ちる霞月
細(ササ)やかに穏やかに
君よ花となれ


行かないで行かないで
君は一人、星となる
立ち尽くす僕は一人
涙こぼす

当処ない想い秘めて
君に捧ぐ恋の唄
鮮やかに淑(シト)やかに
凛の花となれ

この空へ逝く永久の愛
枯れぬ…花…